AMC初冬季研修 2015.12/5-6

 AMC初冬季研修安政火口周辺 2015.12/5-6

写真 渡邉あ、大城、星野、芳澤、武田、宇野 12月5日CL菅原 1班:L渡邉あ、SL林、大城(食料)、宮岸(装備)、大屋、星野千 2班:L芳澤、SL近藤、阿部、谷岡、加藤、秋山 3班:L菅原、SL堤(晶)、武田、出島、牛久保

タイム:0430渡辺P集合、0600凌雲閣着、0730BC設営、0815訓練開始、1400BC集合 s20151205_0632DSCN1772 s20151205_0636DSCN8370

1班 初日は雪山の基本的な動作確認。下界でできることはせず、せっかくなので“山でしか出来ないこと”を訓練内容を決めた。天気が悪い上に積雪が少なく訓練に適した良い斜面を探すのに時間がかかったが、滑落停止、埋没訓練、スタンディング・アックスビレー、腰がらみのビレー、スノーバーや土嚢袋をアンカーにしたときのセットの仕方など、当初予定していたものを大体実践出来た。自分の持っているもので適当な判断をして強固なアンカーを素早く作るのは、現場力をもっと付ける必要があると思った。滑落停止はワンシーズンしないだけで感覚を忘れて、バシッと止めるのを難しく感じた。やっぱりこれは毎冬復習するべきと思った。埋没訓練ではエアポケットを作った状態で実際に埋まってみたが、助けてもらえるのはわかっているのに、雪の重みで身動きが取れないことや、小さなエアポケットが心細く、段々息が荒くなり非常に怖かった。これは今回の一回限りで十分。 当日は風が強くフェイスマスクとゴーグルなしではとても過ごす気が起きないような天候だったが、強風の中、林さん一人だけフェイスマスクなしで熱心に指導してくださり、それに応えようと私達も真剣に取り組み、自分に手応えがあるまで何度もトライした。先輩から教えてもらえる技術をしっかり学び、自分の身にしていきたい。訓練を終え、ルート旗を便りにレリーフまで戻った。 6人用アライテントは充分ゆとりがあり、食担・大城さんが用意してくれた鍋やおつまみを食べ快適に過ごすことが出来た。私はシカ肉を持参し網焼きしたがテント内が燻製状態となりブーイングだった。途中から2班も加わり懇親。大人10人が座れるアライテントはスゴイ! テント内も山の話ばかりだが、「夕飯で使った割り箸2本をアンカーにして明日懸垂下降をする」という話をしつこく繰り広げていた。(いざとなれば持っている物なんでもアンカーになる、という話が飛躍した)。 翌朝はきっかり4時半に起き、昨夜の鍋の残りにご飯を投入しリゾットを食べる。チーズが効いていて美味しかった。各自ほどよい緊張の下、シカ肉で燻された装備一式をまとい実地訓練へ。アンカーになるはずの割り箸はテントに置き去りになっていた。(渡邉あ)

第2班 タイム 7:29 BC 8:20→8:56 三段山崖尾根南斜面 10:36→ 10:56 BC 13:04→13:16 芳澤、秋山、凌雲閣P 2班は初心者が主体(半分)ということで初歩的なことを中心に研修・復習することとした。テント設営を終え、ビーコンチェックを行ってから、スノーシューで登山道沿いに進んだ。 崖尾根南斜面の裾野でアイゼン装着から始めた。まずはリーシュの種類・つけ方、 ピッケルの部位の名称・持ち方を確認し、c1350~1400付近でアイゼン歩行・登高の基 本を重点的に行った。ピッケルの持ち替え、耐風姿勢を練習したところで、寒くて視界も良くな いのでBCへ戻ることとした。 BC付近は風もなく、集中して練習できた。ここではビーコン操作、弱層テスト、プロービン グを行い、半埋没(頭部は露出)体験もした。まったく初めて の人もいたので、滑落停止につ いては、斜面上でその場で停止姿勢をとる練習のみとし、SABは割愛した。     芳澤

3班: BCを出発して直ぐの平地でビーコン訓練を行った。各メン バーのビーコンが正常に作動していることを確認し、1個or2個のビーコンを埋 めて捜索訓練を行った。最新の複数捜索可能なビーコンの威力はすさまじく、最 も旧式なアナログビーコンなリーダーは、今後金策が必要か?。 安政火口手前より右岸を三段山側へ少し進み、クラストしている斜面でアイゼン 歩行を練習した。更にトラバースした吹きだまり地点で穴を掘り、ゾンデ棒触感 体験、埋没体験を行った。しっかりと埋没できたので、身動きできない感覚と閉 所恐怖を味わうことができた。少し移動して、スタンディングアックスビレイ訓 練を行い終了。(菅原)

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12月6日CL菅原 A班:L菅原、谷岡、加藤、牛久保、矢野 B班:L大城、添田、林(千)、大屋 C班:L堤(拓)、渡邉(あ)、星野 D班:L宇野(吉)、出島、宮岸 E班:L富樫、武田

A班 D尾根 タイム:0700 BC集合、0730安政火口手前、0815D尾根、1000八手岩抜け 口付近、1100安政火口手前、1130 BC、凌雲閣周辺で深雪歩行訓練、1400BC撤 退、凌雲閣解散 研修内容: D尾根を登ることを目指す。谷からD尾根を目指すが夏道は わからず、適当に進むが、クラストしておりアイゼンに替える。 D尾根上は積雪 が1.5m以上ある。30cm程度にわずかに弱いそ層、60cm程度に氷の層があること を確認。這松や笹が埋まりきっていない尾根を雪を漕ぎながら進む。夏道に合流 すると、風が相当に強くなる。 10時の無線交信を終え、八手岩抜け口付近から引き返す。11時過ぎに一旦BCに 戻り、残りの時間は凌雲閣から三段山方向へ進みスノーシューでの深雪歩行訓練 とした。吹きだまりで肩まで沈む体験などもして、13時BC着。2日目は様々な雪 面を経験することができ良い訓練となった。 (菅原)

B班 三段山 メンバー CL大城、SL林、添田、大屋 コースタイム 7:15 C1発 8:15安政火口(アイゼン装着) 8:30 安政火口発 10:40 三段山山頂 12:00安政火口着 13:00 C1着 B班(スキー班)のリーダーをさせていただいたものの、視界不良のためスキーは厳しいと判断し、いつもは白銀荘から登っている三段山に安政火口からアタックを試みた。 スタートしたものの昨日より視界がないことが辛い。でも今回は初冬季訓練。しっかりリーダーを努めたいと意気込む。今回初めてセッションする添田さん。安政火口まではテレマークの話に花が咲く。お陰で山の拡声機と言われる大城は全開モード。 安政火口の岩場にスキーをデポし、アイゼン、ピッケルで三段山に向う。 視界はなく、コンパスを切って山頂を目指す。歩き出してすぐに添田さんのアイゼンが外れてしまうトラブルがあるも林さんに対処していただきました。 前方には同じルートで三段山にむかっている別パーティのルート旗が見える。林さんがルート旗をさしながら先頭を行き、後ろから大城が方向を調整。大屋さんに最後尾をお願いしサポートしてもらった。林さんと喋りながら登っていると吹雪いても楽しい。そういえば、大雪の山開きの時も林さんとひたすら喋っていたなぁと思い出す。知識も経験も豊富で話すのに時間が足りないくらい。すこしずつ後続と距離があいてきたので風の弱い場所で休憩をはさむ。 右側に見える沢筋がとてもいい雪にみえる。大屋さんも共感してくれて次回はここを滑るとかもありなんじゃないかと来年に期待する。C1650あたりからは斜度がではじめる。このあたりから急に膝上ラッセル状態。先に山頂から降りてきたパーティとすれ違う。トレースを使わせていただき、稜線へ。稜線は風が強く、山頂はもっと風があるだろうと予想し稜線手前で最後の休憩。覚悟していた稜線は山頂に近づくにつれ弱まり、山頂付近は穏やかだった。視界はなかったけど山頂標識で記念撮影を終え下山。帰りはルート旗を回収しながら降りる。いつもスキーで降りるから回収するのが初めてでなんだか楽しい。稜線降り口には2本さしてあったのですぐわかった。斜度のある下山はなかなかスリリング。雪が深いので転んだら雪だるまになりそう。下におりてくると吹雪だしてルート旗がとてもありがたかった。絶妙なルート旗の配置距離。体にしみつけたいなと思った。 緊張も徐々になくなり、お腹へったぁと思わず声が出る。干し柿ごぼうのかまぼこなどがほぼ無食の林さんからご馳走になる。なにもかもお世話になりっぱなしで感謝です。 お腹空かないのですか??と尋ねると朝私が用意したチーズリゾットがかなり腹持ちしたようでした。ちょっとは役にたててよかったなぁと嬉しくなる。 みんなにサポートしていただきながらリーダーという経験ができたことはとても貴重な体験で、仲間に感謝いたします。またみなさんと山を楽しめたらと今からワクワクしています。            記  大城 s20151206_0955P1030667 s20151206_1000P1030670 s20151206_1012P1030674 s20151206_1048P1030679

C班 化物岩・右ルート L堤拓哉、渡邉あゆみ、星野千春 テント発7:15 化物岩1p発9:15 2p発10:30 12:10下降開始 テント着14:00 天気が良ければ正面壁、悪ければ化物岩、という計画で当日は風・雪共に強いため、化物岩の左ルートを登ることにした。取付きに行くだけで目の前がチカチカするほど運動不足になっている…。一人遅れて取付きに着くと他パーティが左に取付いているため右ルートを登ることにする。取付きにて準備中、堤さん「星野くん今日リードしてもらうから」星野さん「無理ッス!!」 1p目堤さんリード。堤さんの登りは力じゃなく本当に技術の集大成だなあと思う。フォローの番になり、恐る恐る登り始めたがアックスが一発で効くので必死ながらも一手ずつ確信をもってグイグイ登れた。2p目基部に着くと結構風が強い。入れ代わり立ち代わり化物岩には5パーティが取付いていた。まさに訓練の場、という感じ。 2p目星野さんリード(この短時間でリードする気を固めたんだ、と感動)。ノーマルルートは他パーティが登っていたため右寄りの普通より難しいミックス帯を登っていく。って星野さんってアックス持ち始めてまだ一か月だよねえ・・・?堤さんと感心しながら見守る。フォローの番となり登っていく。山には行かずせっせとカムイ岩に通っていた成果でハイステップにもアイゼンが届き、にんまり。ノーテンで辿り着いた。3p目雪田は行かず宇野さんパーティと合流し、ハイマツを支点に懸垂下降で40m位下りる。手袋が凍っていたため下降中、制動をかける方の手が滑って、ズルッと落ちてしまった。数十cmしか落ちていないのだろうが、「バックアップ取ればよかった!!」とヒヤリとした。「違和感を感じたときはより慎重に行動すること」と肝に銘じる。悔いてからじゃ遅い。 化物岩中間から西にトラバースして急な雪面をバックステップで下りる。男性陣はスイスイ下りていってしまいあっという間に視界から消えた。風も強く、冬山はやっぱり甘くない…と思った。 カムイ岩通いの手応えを感じそれはそれで良かったが、体力がないので山では話にならない。冬山に通用する体作りをしなければ!(渡邉あ) s20151206_0919DSCN1824 s20151206_0920DSCN1826 s20151206_0920DSCN1827 s20151206_0944DSCN1828 s20151206_1017DSCN1832 s20151206_1017DSCN1833 s20151206_1029DSCN1834 s20151206_1030DSCN1835 s20151206_1030DSCN1836 s20151206_1030DSCN1839 s20151206_1033DSCN1845 s20151206_1036DSCN1846 s20151206_1216DSCN1852 s20151206_1217DSCN1853 s20151206_1226DSCN1855 s20151206_1248DSCN1856s20151206_1248DSCN1857 s20151206_1250DSCN1859

D班 化物岩 左の左?ルート メンバー 宇野吉、出嶋、宮岸 タイム  7:10 BC発   7:40 安政火口にスノーシューデポ   8:30 1P目取付き 9:15 2P目取付き 11:05  2P目終了 C班と合流して懸垂下降 12:00 1P目終了点よりトラバース後、クライムダウンして取付きへ 12:30 デポ地点到着  13:00 BC到着 今回は若い2人と登る機会を得た。出嶋氏は初冬壁、宮岸氏は10年ぶりとのこと。 無難な化物岩に行くことにする。目的の左ルートは先行パーティーがいたので、少し左の登れそう なラインを登る。 1P目は木登り後、雪壁で上部壁基部へ。2P目は深めのルンゼ状で初めて行くラインである。上部が 少々脆く、落石が宮岸氏に当たりヒヤッとするが、大丈夫とのことでほっとした。 2人とも全然問題なく終了点へ。C班と合流してハイマツを掘り出して懸垂、その後歩いて基部へ。 久しぶりの堤さんとの行動がうれしかった。 また近いうちにこのメンバーで登りに来たい。     (記 宇野) 20151206_DSCF4180 20151206_DSCF4181 20151206_DSCF4182 20151206_DSCF4183 20151206_DSCF4184 20151206_DSCF4185 20151206_DSCF4186

E班 化け物岩 左右 メンバー L富樫、武田 タイム 8:45取付き着 左ルート  10:00 1Pから懸垂下降して右ルート 他のパーティから少し遅れて化け物岩に到着。 すでに右も左も別のパーティが取り付いていて、他の班の様子を見ながら左ルートを富樫さんのリ ードで登った。 1Pの終了点で上の方は寒そうだということでここから懸垂下降して右ルートを登ることとなった。 右ルートも富樫さんのリードでサクッと終了し、懸垂下降して終了となった。 時間が余っていたのでスノーシューを履いて安政火口のあたりを登ったりしながら時間をつぶして いたが、テントには一番に最初に戻ることとなった。 今年もまた、化け物岩に登れてたのしかったです。     武田

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