2016.4.24~25 幌尻岳 メンバー L大城、双樹 コースタイム 24日 4:35除雪最終地点ダム発 7:00八の沢出合い 8:20八の沢C810 10:15 C1200尾根 13:50 C1790尾根頭 14:50 P1753 15:00 七つ沼カール C1610にてC1 25日 2:05 C1発 3:30 幌尻岳肩 C1940 4:10 幌尻岳山頂 休憩1H 6:20 C1着 9:15 C1発 11:25 C1790 尾根頭 12:40 C800 トッタベツ川 14:20 八の沢出合い 16:20 ダム着 去年から狙っていた幌尻岳。夏にチロロ林道から行ったことはあったがやはり雪のある時期に行ってみたいと思い、ダムまで除雪が入ったとの情報を得たため決行。前日の夜に飲み会があったためトッタベツヒュッテについたのはかなり遅くなってしまった。ヒュッテまではほとんど雪が無く、予想以上に雪が少ないことが予想されたので出発を早めることにした。薪ストーブのあるヒュッテは最高である。三時に起床し、車を移動して4時半にダムを出発した。 案の定、雪は途切れていてスキーをはいたり脱いだりをカタルップ橋まで繰り返す。早朝のため雪は硬くトラバースしながら進むことも多く、また藪がなかなか手ごわいため思いのほか時間がかかる。八の沢出合いまで2時間半もかかってしまった。当初は尾根に取り付き尾根上をあがる予定だったが、帰りは八の沢を落としたかったので八の沢の様子を見に沢を詰める。 雪がすくなくSBもない。熊の大きい足跡がフレッシュだ。なんとか渡渉して C810まで行くも滝も現れるなどこれ以上詰めることの方がリスクがあると感じて枝沢を使い尾根を目指す。 気温が高く雪はシャバシャバ。厳冬期のラッセルよりきつい登り、暑さに体力を奪われる。なんとか尾根にあがるも相変わらずのシャバ雪に苦戦。 C1230のポコでは藪にシールのフックが絡みフックが外れ、フック探しのアクシデントもあり時間だけが過ぎ去っていく。C1600からは雪が少しは硬くなり歩きやすくなる。C1940の尾根頭に着いたときは安堵したが、突風にポールが流されるというアクシデントもあった。藪にひっかかってくれたので大変助かった。 景色は絶景で胸が高鳴る。スキーでP1803を巻くことにした。疎林のためトラバースは成功し、無事C1700のコルに到着。戸蔦別岳のC1750稜線まで行き、そこから七つ沼に滑降。本日のテン場につくことができた。風も強くはないが不安なので城壁をつくりテントを設営。 本日の夕飯はグリーンカレー、モッツァレラチーズのカプレーゼ、ブラックペッパーがきいたウィンナー。多少は軽量化できたかな??カールで飲むワインは格別であっという間に夢の中。無風にちかく熟睡できました。1時前に起床し外にでてみると快晴だった。 月が山を照らしていた。軽くパンを食べて、二時に行動開始。 肩の稜線へ直登。雪は硬くしまっており、アイゼンがきく。斜度がどんどん出てきて休憩すら、まともにできない。ダブルアックスにすればよかったと後悔した。背中のスキーが重く、夜中なのに汗が出る。緊張した登りをやっとこ終えたときはホッとした。 稜線C1780、風はそれほど感じない。月に照らされた肩はもう少し先だ。肩の上から滑るためにもってきたスキーだがあのカリカリではまともに滑れそうにないのでC1880付近デポした。肩に着くと幌尻が迎えてくれる。 月に導かれるように稜線を歩く。 東の空が紅く染まり始めてきた。日の出は4時半。急いで山頂へと向う。 4:10山頂に着いた。風もほとんどなく、日高の山々が丸見えだ。 残念ながら地平線に雲がかかっていてわずかなご来光だったがとっても神秘的だった。 エサオマントッタベツ岳が紅く染まっている。 撮影タイムを終え、景色を堪能しながら歩く。カールの斜面が美しくいつかあの斜面を滑りたい。あともう一日あればと、願う。 少し降りたところでまったりと行動食をたべた。綺麗な景色がテントに戻る脚を遅らせる。肩から少し降りてスキーを履いた。 カリカリ斜面だったがそれほど怖くはなく、戸蔦別岳を見ながらの滑降はなんともいえないものだった。 七つ沼にもどってくるとどんどん雲もなくなる。天気が良いので外で朝食を食べた。 親子丼に味噌汁、お漬物、ドライフルーツ盛り合わせ。 コーヒーを飲んで山を眺めていたら、やっぱり滑りたいと気持ちが高まる。テントを撤収して再度登り始める。 日高の山々をみながら滑るのはなんて幸せなんだと大満足。雪も日射で緩んでいて最高だった。 帰るのは辛いけど、帰らなきゃならないので惜しみながらカールを出発した。 天気がよくて暑くて何度も雪を食べた。雪がいいのに滑れないのが悔しい。 戸蔦別岳はあいかわらずかっこよくて何度も写真をとった。 戸蔦別岳の斜面を滑れる日もくるといいな。尾根頭まで戻ると今度はスキーで降りる。気持ちいい雪がたまらない。ただ、C1300あたりからは緩みすぎてかなり大変だった。東面は緩みすぎているので西面を狙っておりることにした。作業道跡を使ったり、北面になってからは雪がしっかりのこっているのでC810まではなんとかなったが、この下が大変だった。 やっとこおりたと思ったら渡渉しないと八の沢出合いまで行けない状態。 もう少し出合いの方におりればよかったが、後悔してもどうしようもないのでとりあえず渡渉。するとアイヌネギが!!もう春ですね。 そして核心の渡渉。危うくバランス崩して流されるとこでした。 やっとの思いで八の沢出会いに着く。 今回の反省点は雪が少なすぎたことへの配慮が足りなかったこと。いい経験になりました。先ほどの渡渉で上半身も濡れてしまったのでフリースに着替えて林道を戻るも雪がシャバシャバで苦戦。行く時に雪があった場所もなくなっていたり、スーキーでも沈んだりと夜中から起きていた体にムチが半端ない。幌尻は簡単には行かせてくれないなぁと感じました。車に着いたときは達成感でいっぱい。車ってとっても便利です。つぎはエサオマンのカールを滑りに行きたいなぁと来シーズンへの思いを胸に帰るのでした。 記 大城