2014.12.06 八ツ手岩

2014.12.06 八ツ手岩 メンバー:石井、渡邉(あ) コースタイム:8:00凌雲閣駐車場(石井車登れず)-8:30同発-9:20安政火口-10:40八ツ手岩ノーマルルート右取付着-11:131P目石井発-12:061P目渡邉着-12:572P目渡邉着-13:303P目渡邉着- 14:30 2回目の懸垂終了(懸垂場所間違えた)-15:20安政火口着(下山中に渡邉アイゼン壊れる)- 16:10駐車場着 コメント:八つ手岩 高所恐怖症・冬山初心者・悪天候予報の三重苦揃った、どれだけリスクがあるかわからないお荷物を八つ手岩に連れて行ってくれようとする石井さんの気持ちだけで有難く、登らないでも満足しかけましたが、歩き始めるとそんなことは言ってられず、もう後戻りはできない、と必死で石井さんの後を追いかけました。

アックスに触るのが初めてで不安だったので、アックス1とピッケル1にしましたが、1ピッチ目で指の冷たさ&ピッケル側の手が疲れて(ピッケルリーシュがショルダータイプだったから?)、もがいているうちに消耗して腕が上がらなくなってしまいました。嫌な思いが頭をだんだん支配し始めましたが、もう諦めるのは絶対に嫌だったので、先週の初冬季訓練でプルージックで登ったことを思い出し、プルージック+アックスでなんとか1ピッチ目を登り終えることが出来ました。初冬季訓練に参加して良かったと心底思った瞬間でした。 2ピッチ目を登り終えたとき、もしかすると頂上まで行けるかもしれない、と嬉しくなり、3ピッチ目は雪がついていて、バイルもアイゼンも効き、登りやすかったです。 途中で下を見ると歩けなくなってしまいそうだったので、景色を見ずに登って来ましたが、頂上に着いてやっと周りの景色を見渡しました。 寒かったため頂上滞在は数分でしたが、目の前に雪煙とともに巨大なカミホロがドーンと見えたとき、あまりに威風漂う神々しい山容に、聖域に足を踏み入れたような気がしました。あのルートから登って、今ここに立っているんだ、と信じがたく、冬山とはなんと美しく、なんと楽しいんだ!!と、湧き上がる興奮で胸がいっぱいになりました。 2ピッチとなった長い懸垂下降もとてもいい経験となりました。 もたもたしていたら石井さんを凍傷にさせてしまう、とにかく早く行かないと、と怖がる暇もない必死な八つ手岩でした。 必死な中でも、アックスでの登攀が楽しいと思っている自分もいて、自分の新たな一面を見つけた登攀でもありました。ダブルアックスだったらもっと早く、楽しく登れたような気がします。 石井さん、先週夫婦岩から八つ手岩を見たとき、自分には生涯縁のないところだと思っていましたが、まさか翌週そこに自分が立っているとは夢にも思いませんでしたし、今でも信じがたいです。 目で追うことさえできない速すぎるリード姿に圧倒され、ピンと張ってくれていたロープは安心して一歩を踏み出すことができ、極寒の中、もたつく私を急かすことなく待っていてくれたことは感謝してもしきれません。早く迷惑をかけないで、一緒に登ってもらえる人になりたい、と強く思いました。 今後、カミホロに行くたび、この日を思い出すと思います。 こんなリスキーな新人を体を張って八つ手岩の頂上まで導いてくださり、本当にありがとうございました。また山に連れて行ってください。お世話になりました。 DSCN2586 DSCN2589 DSCN2590 DSCN2591 DSCN2599 DSCN2601 DSCN2602 DSCN2609 DSCN2615