上二股沢川(支湧別川支流) 2018.9.2

上二股沢川(支湧別川支流) 2018.9.2(日) 宮岸、大屋、他1 タイム 7:00 700m林道より上二股沢川支流へ入渓、上二股沢川へ下る→12:50 1270m林道終点→下り 林道10km 14:40

旭川から日帰り出来て、程よく楽しく風光明媚でアプローチ込みでしっかり丸1日...という都合の良い沢というのはなかなかガイドブックに載っていない。

北大雪のエリアで日帰り出来る沢としては茅刈別川の支流がよく登られているが、今年8月の時点ではアプローチの林道が通行止(現在は解除)であった。

他方ニセカウの東側、有明山や比麻良山、平山の側についてはネット上でも縦走ネタについては幾つも検索にあがって上がってくるもの、沢の記録は出てこない。

航空写真をあれこれ探していると、支湧別川支流の「上二股沢川」は有明山南面にある顕著な林道を終了点として、ひょっとして程よく歩ける沢なんじゃないか。

ということで、今回は上二股沢川散策を目的とすることにした。

入渓予定地点に程近い処に車1台分駐車可能なスペースが有り、出だしから非常に順調である。 入渓地点より距離で120mほど下り、上二股沢川に出るのだが、下り始めて間もなくちょっとした滑となっているので期待が高まる。そして本流への合流地点は3m程の滝となっていた。

想像していたよりも水量が多い、この地点での流域面積は約1250ha、水の透明度が非常に高く、何より流木・倒木・土石類がとても少ない。かなり綺麗な渓相だ。  

二ノ沢川の三俣までは水量が多く、時に高巻くが、恐らく増水時に水が流れる為藪も薄く進行に影響は無い。 岩盤は黒っぽい礫岩のような岩質でフェルトが滑りにくく、ホールドも良い。いくつかの個所でへつりとなるが腰上から濡れるほどではない。  

入渓から約1時間でF1(入渓点から数えて)が現れる。落差で5~7mくらいか。 F1は左側より登るが、上部に大きな倒木がひっくり返っておりそこによじ登る形でクリアした。この倒木が無くなった場合、水量が多く、直登を躊躇することになるかもしれない。

F1上部は小規模ながら滑床の様になっており良い感じだ。

この沢の稜線上は天狗岳であり、過去に訪れた際に苔の繁殖が非常に旺盛だった記憶があるが、この沢の苔ももふもふ感が凄い。短いながらに滑床もあるし、きれいな釜も出てくる。  

そのうちに三俣に到達するが、左右の合流とも滝であり、非常に映える。 次第にゴルジュ地形となってゆき、左右の壁が立ってくる。  

地形は次第に狭くなり...

この滝は高巻いた。   あまり戻りたくなかったので滝近くの小さなルンゼを高巻きのポイントとしたが、 ロープ無しで10m超えのクライミングはメンタルに堪える、特にフェルト靴では...

標高が上がるにつれて水量は減ってゆくのだが、登り応えのあるポイントが次から次に現れる。    

終わりも近付いてきたところで6mの滝が現れるが、ここは右から容易に登れる。

1200m分岐、もうすぐ終了

源頭らしくなってくる。この後、土管が現れ、林道に上がり終了となる。

帰りは林道歩き10km!

正直ここまで充実した内容の沢だとは思いもしなかった。渓相も抜群に良い。 始終飽きの来ない登りを求められる良い沢だと思う。