2021/5/1-4 神威岳~エサオマントッタベツ岳

メンバー:S原(L)、M木、H千、他1

 

2021,5.1(土)晴れ後曇り、視界良好、風5~7m/s、気温0℃(C1地点)
拓成橋8:15―8:55トッタベツ橋上流C520m(車デポ)9:20―10:15以前の駐車場C600m10:25―11:15北東尾根ルンゼ取付き11:30―15:30C1(C1,470m)―17:00夕食18:00―19:00就寝
 拓成橋を予定より15分早く出発、トッタベツ林道に入る。トッタベツ橋は仮橋が掛かっておりその先1,3kmほど先の顕著な水線のある枝沢(C520m)まで車で入ることができた。仮橋の直ぐ下流で大きな砂防ダム工事が、さらにその下流に新しい橋げたができていた。
ここから林道歩き、びれい橋まで2~3カ所、その先でも数カ所土砂が流出しているが靴を濡らすことなく通過できる。神威岳北東尾根を回り込んだカタルップ沢手前のルンゼ(エサオマン橋から880m先)から取付く。下部は多少土砂流失が見られるが積雪も有りスノーシュを使用、左右からの雪崩に注意しながらC1,050mで神威北東尾根枝尾根に出る。曇り空だが視界が良く、振り返ると妙敷山が大きく見える。C1,250mで本来の北東尾根と合流、C1,480mをC1とした。強風に備え雪面を70cmほど掘り下げると古い雪面が現れた。

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神威北東尾根

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C1

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C1から雲海に浮かぶエサオマントッタベツ岳(右)札内岳(左)

2021、5,2(日) 曇りのち吹雪、風15~17m/s、視界始め良好のち5~10m、気温−10℃(C2)
起床2:00―3:00朝食4:00―C1発5:00―6:05神威岳分岐6:15―11:15エサオマントッタベツ岳11:35―14:00C2(C1,800m)-16:00夕食17:00―17:30就寝
 5時C1をスノーシュで出発。曇り空で1,400m辺りまで雲海が広がる。天候が崩れる前にどこまで進めだろうか。1時間ほどで神威岳分岐に到着、すでに神威岳―エサオマントッタベツ岳主稜線に雲が掛かりだし風も吹き出す。
エサオマントッタベツ岳の登りに掛かるころは完全に雲の中、その上、雪も降りだし視界が悪い。西に張り出した雪庇(エサオマントッタベツ川側)に注意し進むが新雪が深く難儀する。高度も上がるため風も増々強くなる。
エサオマントッタベツ岳頂稜に出ると視界は5~10mほど、コンパスで進行方向を定め注意深く進む。適当な場所があればテントを張ることにし札内岳分岐へ進むが何度か風にあおられる。札内岳分岐手前300mのC1,800mにテントを張ることにする。強風の中、雪面を掘り下げると1mほどの新雪であった。テント内は周囲はしっかりブロックされ意外と静かであった。この天候と風では先に進めないと判断、明日はC1へ引き返すこととした。

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神威岳分岐

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神威分岐から北東尾根を振り返る

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エサオマントッタベツ岳への主稜線

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エサオマントッタベツ岳への登り

2021,5,3(月) 吹雪北東尾根で曇り、風10m/s、視界10~20m、
気温−10℃(C2)
起床3:00―4:00朝食5:00―C2発6:00―7:25エサオマントッタベツ岳肩7:45―11:50神威岳分岐12:00―12:30C3(C1,470m)―15:30夕食16:30―17:30就寝
 テント内で身支度し5時、エサオマントッタベツ岳の急な下りがあるためアイゼンでC2を後にする。風は昨日より少し弱まった感じがするが視界は昨日同様悪い。間隔を開けずにエサオマントッタベツの肩へ。ここから急な下り、しっかりアイゼンを蹴込み慎重に降る。降り切るころやっと風も弱くなりスノーシュの替える。
最低コルを過ぎると視界も幾分良くなり雪庇の先が見えるので安心感がある。神威岳分岐の登り返しでは視界が50mほどとなり分岐の着く。
 北東尾根の上部も視界があり一気のC1跡地到着する。昨日と今日の行動で3人指先に軽い凍傷を負った。時間的には明るいうちに車デポ地まで降りられるがもう少し日高の山々を堪能したく、テントを張った。

2021,5,4(火) 曇り、風3~5m/s、視界良好、気温0℃(C4)
起床3:30―4:30朝食5:15―C3発5:50―8:00北東尾根末端(林道)8:10―9:20トッタベツ橋上流C520m(車デポ)
 ここから車デポ地までは半日も掛からないと思いC3を6時に出る。風も弱まり視界も下部はハッキリ見え天候は回復傾向。登りのトレースが残っており不安はない。北東尾根を忠実に降り、最後は登り時の1本下流のルンゼを降りると林道にでた。天候は完全に回復し、陽光も出てきたが上部主稜線には雲が掛かっていた。
 今回は今までのGW山行の中でも厳しいものであった。不安定な天候と多量の新雪で目的のナメワッカ岳には届かず残念であったが北日高を満喫できた山行であった。

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仮設のトッタベツ橋

                                (記:H千)