2023.9.22~9.23 幌尻岳 チロロルート

メンバー: H(L), S藤t, C葉

今回、テント泊での1泊2日のチロロ林道からの糠平岳~北戸蔦別岳~戸蔦別岳~幌尻岳で、 また私にとっては、夏山の日高山域の登山は初めてということもあり、メンバーの胸を借りての山行となりました。 水のことや行程から、ハードな山行になることは想定できたので今までにないくらい、荷物の軽量化を考えました。

2023.9.22(金) 晴れ 気温:5℃

チロロ林道ゲート駐車場 7:00 ― 北海道電力取水施設 8:00 ― 二ノ沢出合 8:45 ― 滝 10:00 ― トッタの泉 11:10 ― 糠平岳 0:50 ― 北戸蔦別岳 13:55 ― 幌尻山荘分岐 15:00 ― 戸蔦別岳 15:40 ― C1 16:00 ― 七ツ沼カールへ水取り(C1から往復1h程度)

出発時、気温は5℃ではありましたが、晴天で日差しが強く、歩き始めてすぐに汗ばむ暑さになりました。 その後、二ノ沢の筋を涼みながら渡渉し進みますが、回数が多くて驚きました。過去に水量の少ない、深くない場所を確かめて一番歩きやすいところを探すと講習でやったことをふっと思い出し、またスリップしたときの対処方法を改めて確認をしたくなりました。 トッタの泉では十分に水は出ており、テン場まで必要な分の水を汲みました。

ほどなく、樹林帯を抜け、ハイマツと岩の間から北戸蔦岳、戸蔦岳、幌尻岳までの稜線がくっきり眺められ、感動をしました。 また紅葉はまだでしたが、キバナシャクナゲや綿毛になりかけたチングルマなど咲いていました。

計画では、七ツ沼カールでテントを張る予定でしたが、ほかに張っているひとがいないこと、ヒグマの影響を考え、今回は七ツ沼カールへ下りる稜線上でテン泊することになりました。 付近には、ヒグマの土を掘り返した穴が多数見られました。ちなみに、北戸蔦山頂、戸蔦山頂には既にテント泊の方がいて、 また、糠平岳~北戸蔦岳の間にも数張ありました。

テントを設置後、炊飯用と翌日の行動用の水を取りに七ツ沼カールへ下りることになりましたが、道はなかなか急で、また人があまり入っていないせいか、道は荒れていました。湧水につきましては、すぐにはみつかりまりませんでしたが、あるにはありました。10Lほどの汲み、来た道を登り返しましたが、なかなかの重労働でした。

2023.9.23(土) 晴れ~曇りのち雨

C1 5:00 ― 肩 6:00 ― 幌尻岳 6:50 ― 肩 7:55 ― C1 テント撤収 9:30出発 ― 戸蔦別岳 10:15 - 幌尻山荘分岐 - 北戸蔦別岳 ― 12:15 ― 糠平岳 13:05 ― トッタの泉 14:20 ― 滝15:30 ―北海道電力取水施設 17:00 ― チロロ林道ゲート駐車場 18:30

2日目も晴天に恵まれました。荷物はテン場にデポし、幌尻岳を目指すことになりました。 下山時間のことも考え、テン場に9時には戻るという目標を立てて、出発しました。

肩に到着し、振り返ると戸蔦別岳の姿に圧巻でした。 その後、幌尻岳を目指して、尾根歩きが続き、北カール側と東カール側を進みますが、寒暖差が大きく、秋の気配を感じながら、 清々しい気持ちで、幌尻岳に到着しました。 頂上からは、はるかに続く日高の緑の稜線に、緑の深さと同じくらい感慨深く感じました。 また達成感もあり、しばらく、感動に浸っていたかったのですが、下山時間を考えるとゆっくりもしていられず、早々に戻ることに。

テントを撤収し、下山にしますが、登り返しと葛藤の繰り返し。 糠平岳を過ぎたころ、幌尻岳にはガスが掛かり始め、後ろ髪を引かれる思いで下山していましたが、幌尻岳から「さようなら」を言われることに・・・諦めもついて、下山に集中。 そのころから、雨が降り始め、トッタの泉あたりでは登山道が泥濘でひどいことになり、滑らないように注意しながら下山を進めました。 渡渉の箇所もだいぶ、滑りやすくなっていて、気を抜けない状況でした。 日没となってしましましたが、無事に下山することができました。

久しぶりにパーティで長丁場の登山でしたが、いろいろ反省する点もみつかり、有意義な山行でした。 他のスポーツと同様、目指す山に行くために日々のトレーニングを怠ってはいけないと改めて思いました。

私はパーティで行く場合、また北海道の山に行く際、連れていってもらっている気持ちが先行しがちでしたが、もっと積極的な気持ちとその気持ちを持つための体力と技術を備えられるよう、また努力をして行きたいと思いました。 皆さん、ありがとうございました。(C葉)